子宮摘出について解説します。これも文字通りで、子宮を摘出する方法であり、子宮筋腫でも子宮腺筋症でも「根治術」となります。
子宮摘出をするので、術後に子宮疾患になることはありません。
原則的に、子宮のみを摘出し、卵巣の摘出は行わないので、術後にホルモンが乱れる、更年期症状が強くなる、ということはありません。
子宮疾患、とくに子宮体がんになる恐れがなくなるので、更年期症状に対するホルモン補充療法はしやすくなります。
子宮を摘出するには、まず円靭帯という子宮と鼡径部(太ももの付け根あたり)をつないでいる靭帯、卵管卵巣を子宮から切り離します。続いて、子宮頸部の上に被さっている膀胱を剥がし、子宮頸部付近から流入してくる子宮動脈を遮断、さらに仙骨子宮靭帯という腰骨と固定している靭帯を切断、腟を解放して子宮を摘出します。この子宮動脈を処理するときに、すぐ近くを走行する尿管(腎臓から膀胱に尿を通す管)を間違って切断または結紮してしまうことでおこる合併症が一番怖い合併症です。
最後に腟断端を縫合して終了、ということになります。
よって、子宮頸部付近に大きな筋腫があると、子宮摘出は少し難しくなる、と考えています。
子宮頸部がきれいに術野展開することさえ出来れば子宮摘出は可能です。
子宮摘出についても開腹手術、腹腔鏡、腟式手術の3通りがあります。開腹手術には制限はありませんが、腹腔鏡手術については施設、術者による制限があります。腟式手術では、分娩経験がない方や、腟が狭い、子宮が大きい場合には適応外になります。