子宮筋腫は良性疾患であり、悪性化する可能性はありませんが、術前診断で悪性腫瘍と鑑別していく必要があります。
子宮体がんは、術前に子宮内膜細胞を採取することで鑑別ができます。
子宮肉腫との鑑別は難しいとされていますが、子宮筋腫に比べて非常に発育が速いこと、LDH(乳酸脱水素酵素)という血液中に含まれる物質が上昇すること、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)検査の画像で特徴的な所見があることなどで、ある程度の判別ができます。厳密に正確な診断は、摘出された子宮腫瘍細胞を、顕微鏡でみるしかありません…(手術で細胞をとるしかない、ということになります)が、LDHとMRIの組合せで、ほとんど鑑別できる、というのが現状です。
もう一つ鑑別が必要なのは子宮腺筋症ですが、こちらは超音波検査、MRI検査で鑑別可能です。
これらの検査で子宮筋腫と診断された場合、つぎに治療方針を考えていくことになります。
子宮腫瘍の解説ページでも述べましたが、多くの子宮筋腫は症状が乏しいので、経過観察で十分、というケースも多くあります。
詳しくはブログでご覧ください。